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セレクチン selectin
解説
炎症時の白血球の浸潤には、細胞表面のセレクチンによる接着が寄与する。セレクチンとは白血球と血管内皮細胞間で機能分子で、E、L、Pセレクチンからなるファミリーを形成する。Lセレクチン(CD62L)は多くの白血球、Eセレクチン(CD62E)は炎症刺激により活性化した血管内皮細胞、Pセレクチン(CD62P)は活性化血小板や内皮細胞に発現する。例えば、組織への炎症を引き起こす外的因子(感染など)による刺激をうけ、局所にTNF-αなどの炎症性サイトカインが放出され、血管内皮細胞はEセレクチンを発現し、白血球は血管内皮は相互作用し組織に浸潤する。さらに、セレクチンファミリーは多様な疾患、特に炎症を伴う病態と密接に関連している。動脈硬化ではセレクチンを介した、白血球・血小板・血管内皮細胞の相互作用により病変が形成されると考えられている。