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    2015/02/17 作成

    解説

    一般名:
    ジピリダモール
    製品名:
    ペルサンチン


    【適応】

     狭心症、心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全


    【慎重投与】
     低血圧の患者(さらに血圧を低下させることがある)、心筋梗塞の急性期の患者(血圧低下により症状を悪化させるおそれがある)、重篤な冠動脈疾患(不安定狭心症、亜急性心筋梗塞、左室流出路狭窄、心代償不全など)のある患者(症状を悪化させることがある)。


    【重大な副作用】
     狭心症の悪化、脳出血、消化管出血、血小板減少


    【禁忌】
     併用禁忌薬剤は、アデノシン(アデノスキャン)である。ジピリダモールは、体内でのアデノシンの取り込みを抑制し、血中アデノシン濃度を増大させることによりアデノシンの作用を増強する。臨床症状としては、完全房室ブロック、心停止などが発現することがある。ジピリダモール投与を受けた患者にアデノシン(アデノスキャン)を投与する場合は少なくとも12時間の間隔をおく。もし完全房室ブロック、心停止などの症状があらわれた場合はアデノシン(アデノスキャン)の投与を中止する。


    【作用機序】
     冠血管拡張作用は、アデノシンの赤血球、血管壁への再取り込みを抑制し、血中アデノシン濃度を上昇させることにより冠血管を拡張させる。抗血小板作用として、血小板凝集能、血小板粘着能および放出反応等の血小板機能を抑制する。心筋保護作用として、心筋虚血による心筋内ATP濃度の低下及び心筋ミトコンドリアの形態学的変化を抑制する。冠動脈の副血行路発達促進作用として、冠動脈の副血行路系の発達を促進させる。冠循環改善作用として、冠血管を選択的に拡張し、冠血流量を増加させる。


    【半減期、他】
     健康成人にジピリダモール20mgを静脈内投与した場合、急速に組織に移行する。半減期は24.6分である。


    【代謝】
     代謝部位は肝臓である。


    【その他のポイント】
     一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。

    アデノシン:
    生体のほとんどの細胞が産生するプリン代謝物であり、アデニンとリボースから成るヌクレオシドのひとつ。

    参考文献

    1) 医薬品インタビューフォーム (ジピリダモール,ペルサンチン:日本標準商品分類番号872171).